十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍について

十二指腸潰瘍は、長期的なピロリ菌感染やストレスなどが原因で、十二指腸の粘膜が傷つき、びらんや潰瘍(ただれ)ができてしまう病気です。

次のような症状にお心当たりはありませんか?

☑空腹時や夜間にみぞおちが痛む(空腹時痛)
☑食事を摂ると一時的に痛みが和らぐ
☑吐き気や嘔吐
☑胸やけや胃もたれ
☑黒色便(出血がある場合)

これらの症状がある場合、放置せず、早めの受診をおすすめします。
当院は、消化器内科・内視鏡検査に特化した専門医・指導医が、丁寧な診察と胃カメラ検査を通じて、正確な診断と適切な治療をご提供します。
つらい症状を我慢せず、どうぞお気軽にご相談ください。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の違い

胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、どちらも胃や腸の粘膜に「ただれ(潰瘍)」ができる病気で、原因や症状が似ていますが、実は違いもあります。

症状の違い

胃潰瘍

食事中や食後すぐに、みぞおち付近に痛みを感じることが多いです。

十二指腸潰瘍

空腹時(特に早朝や夜中)に、シクシク・キリキリとした痛みを感じやすいのが特徴です。食べ物をとると一時的に痛みが和らぐこともあります。

原因

どちらも主な原因は、ピロリ菌感染や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の長期使用およびストレスです。

胃潰瘍では、胃の粘膜を守る働きが低下することで潰瘍ができやすくなります。
十二指腸潰瘍では、胃酸が過剰に分泌されることで、腸の粘膜が傷つきやすくなります。

発症しやすい年代

胃潰瘍は、主に中高年以降の方に多くみられます。
十二指腸潰瘍は、20~30代の比較的若い方にも発症しやすい傾向があります。

十二指腸潰瘍の原因

十二指腸潰瘍は、以下のような要因で引き起こされることがあります。

ピロリ菌感染

長期的にピロリ菌に感染していると、十二指腸の粘膜に慢性的な炎症が起こり、潰瘍の原因となります。実際に、十二指腸潰瘍の約90%でピロリ菌感染が確認されています。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの長期服用

痛み止めとして使われるNSAIDs(例:ロキソニンなど)は、胃粘膜の保護機能を弱めてしまうことがあり、潰瘍を引き起こす可能性があります。

そのほかの原因

強いストレスによって、自律神経のバランスが崩れ、胃酸の分泌が過剰になりやすく、潰瘍を引き起こすリスクが高まります。また喫煙・過度の飲酒は粘膜の血流や防御機能を低下させ、潰瘍の発生や悪化につながります。

十二指腸潰瘍の検査・診断

潰瘍が疑われる場合には、以下の検査を行います。

バリウム検査

白い造影剤(バリウム)を飲み、レントゲンで胃や十二指腸の形や動きを確認します。ただし、ピロリ菌の検査はできず、確定診断が難しいことから、最近では実施機会が減少傾向にあります。

胃カメラ検査(胃内視鏡検査)

現在、もっとも確実な検査方法とされているのが、胃カメラ検査です。鼻または口から細いカメラを挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察します。胃カメラ検査なら潰瘍の有無や状態をその場で確認できます。必要に応じて、組織を採取して病理検査(がんの有無などの確認)を行います。ピロリ菌感染の有無も同時に調べることができます。潰瘍からの出血があれば、その場で止血処置も可能です。

十二指腸潰瘍の治療

十二指腸潰瘍の治療では、薬物療法を中心に進めていきます。主な治療内容は以下のとおりです。

主な治療薬

薬物療法

胃酸の分泌を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬:PPI、H2ブロッカーなど)を用いて、潰瘍の治癒を促進します。

ピロリ菌除菌療法

原因としてヘリコバクター・ピロリ菌が関与している場合、抗生物質と胃酸抑制薬を併用して除菌を行います。再発予防に効果的です。

生活習慣の改善

禁煙、節酒、規則正しい食事と睡眠、ストレスの軽減などが大切です。過度なカフェイン摂取や辛いものの摂取も控えます。

原因薬剤の中止・変更

NSAIDsなどの潰瘍の原因となる薬を使用している場合、医師と相談のうえ中止または代替薬への変更を検討します。

重症例では外科的治療

穿孔(穴があく)、出血が止まらないなどの場合は、手術が必要となることもあります。

よくあるご質問

ストレスは胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因になりますか?

はい、関与する可能性はあります。 かつては「ストレス潰瘍」と呼ばれるほど、ストレスが主な原因と考えられていました。現在では、ピロリ菌感染やNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の長期使用が主要因とされていますが、強いストレスが発症の引き金になることもあるため、心身のケアも大切です。

潰瘍は自然に治ることもありますか?

軽症であれば自然治癒する場合もありますが、放置は危険です。
実際に無症状のうちに治癒していた痕跡が、胃カメラで見つかることもあります。しかし、症状があるときには自己判断せず、必ず医師の診察を受けてください。 潰瘍だと思っていたものが、胃がんなど別の疾患である場合もあります。

診断された際、食生活では何に気をつければいいですか?

胃にやさしい食生活が基本です。
暴飲暴食や、香辛料・脂っこいもの・アルコール・カフェインなど胃酸を刺激するものは控えましょう。食べすぎも治癒を妨げる原因になります。ゆっくりよく噛んで、温かい消化の良い食事を心がけましょう。

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