予防接種

定期接種（公費負担、努力義務あり）

対象年齢の方は、自己負担なしで接種が受けられます。
例: 風疹、麻しん、水疱瘡、日本脳炎など

任意接種（努力義務なし、健康保険適用外）

健康保険は適用されませんが、一部自治体で接種費用の補助がある場合もあります。
例: インフルエンザなど

インフルエンザ

インフルエンザは、インフルエンザウイルスが飛沫や物、人の手を介して感染します。元々は鳥類に寄生していたウイルスが人間に感染するようになり、毎年流行が予測されます。
インフルエンザウイルスには、主にA型とB型があり、毎年流行するウイルスの種類が変わるため、毎年ワクチン接種が推奨されます。
流行は主に11～12月に始まり、ピークは1～3月に訪れますので、ピーク前に接種することが望ましいです。

肺炎球菌

肺炎球菌は、細菌によって引き起こされる感染症で、気管支や肺などで局所的な炎症を引き起こしたり、全身に影響を及ぼすことがあります。特に高齢者では免疫力が低下しているため、症状が悪化しやすいとされています。
65歳以上の高齢者にとっては、肺炎球菌による肺炎が死亡原因の第4位となっており、肺炎の予防が重要です。
平成26年以降、65歳以上の高齢者向けに肺炎球菌ワクチンが定期接種とされ、過去に接種していない方は自己負担なしで接種が可能です。該当される方には、接種をお勧めします。

子宮頸がん

子宮頸がんは、HPV（ヒトパピローマウイルス）によって引き起こされる疾患です。HPVへの感染は主に性行為を通じて広がり、特に性行為を始めたばかりの若い女性が最も感染しやすいとされています。したがって、性行為を始める前にワクチンを接種することが望ましいとされています。
HPVウイルスには多くの種類がありますが、子宮頸がんを引き起こすリスクの高いタイプは特定されています。このため、日本では小学6年生から高校1年生の女性に対して、9価HPVワクチン（多くのタイプの子宮頸がんの発症を防ぐワクチン）が定期接種として提供されています。
ただし、ワクチンは既に感染しているHPVウイルスを取り除く効果はないため、子宮頸がんの定期検診も欠かさず受けることが重要です。
当院では、港区の子宮頸がんワクチン接種にも対応しています。ご希望の方は、お電話にてお問い合わせください。

帯状疱疹

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスに感染したことがある人に発症する可能性がある疾患です。初めに水疱として現れたウイルスは体内に留まり、神経に潜伏します。加齢や過労などで免疫力が低下した際に、ウイルスが再び活性化し、神経の痛みや皮膚症状を引き起こすのが帯状疱疹です。
水疱（水痘）を経験した後でも、時間が経つと免疫力が低下し、帯状疱疹を発症しやすくなります。これを予防するためには、帯状疱疹ワクチンの接種が効果的です。
日本では、50歳以上の方を対象に、ウイルス自体を弱毒化した生ワクチンと、遺伝子組み換えワクチンの2種類があります。ワクチン接種により、帯状疱疹を完全に防げるわけではありませんが、発症した場合でも症状の軽減が期待できます。
また、自治体によってはワクチン接種に補助金を提供している場合もありますので、接種を検討している方はお住まいの自治体にお問い合わせください。